天の滸(ほとり) −第2話−







「あれ、出かけるんだ?」
 玄関先で顔を合わせた瞬間、白木と黒金という二本の長棍を手にした彼は言い。
 相手が答える暇もなく、
「すぐに着替えてくるから、ここで待っていて」
 そうとだけ言い置いて、二階にある自室へと上がっていってしまい、そして。

 







 黄金の都と賞美される赤月帝国の帝都グレッグミンスターは、帝国の北部、アールス地方の中央からやや西寄に位置していた。
 なだらかな起伏が続く丘陵地の中、一際小高い丘にグレッグミンスター城が威容を示してそびえ立ち、その城門から延びた大路の中ほどには、街のシンボルであり呼称の基ともなった黄金の彫刻に飾られた泉がある。
 それを中心としてほぼ正方形に広がった町並みを、見上げるほどの高さがある上に素晴らしく分厚い、頑丈な城壁が囲んでいる様は壮観としか言いようがなかった。
 数年前の帝位を争う内乱によって一時は壊滅的な被害を受けたこともあり、歴史ある都市としては真新しい建造物が目立つものの、騒乱を経た分、帝国の中枢を担う城塞都市としての堅牢さは、比類ないものとなって外敵を拒んでいるようも見える。
 更に、碁盤の目状に都内を走る路には石畳が敷き詰められ、洗練された街並みとの組み合わせが生み出す整然とした美しさは、そこを行き交う人々の活気とあいまって、大陸でも屈指の栄耀を来訪者に見せつけて止まない。
 まさにグレッグミンスターは、黄金の都──輝きに満ちた豊饒の都市だった。


 その帝都としてのグレッグミンスターの中枢は無論、都のほぼ中央に位置する帝城とその周辺の官庁にあるのだが、庶民の生活の中心は、そこから少し南に離れたバーゼルという名の通りにある。
 街の出入り口である市門から帝城の正門までを結ぶ大路と直交しているバーゼル通りは、大路を中心として、西バーゼル通りは職人街、東バーゼル通りは問屋街を貫いている。
 東西の通りにはそれぞれの品物を扱う商店が立ち並び、また、そこへ商品を買い付け、あるいは卸しに来る人々のために料亭や宿屋、酒場も軒を連ねており、肩をぶつけ合わずに通りぬけることが難しいほど人通りが激しい。
 バーゼル通り界隈はいわゆる中産階級の多い地域であり、取り立てて物騒なわけではないが、下町がほど近くにあることもあり、土地に不慣れなものがぼんやりと歩いていると揉め事に巻き込まれることもないとはいえない。そんな活気に満ちた一角だった。









 隣りを歩いていた少年の目線が、ふと流れる。
 その先を何気なく追って、シェイランは青果店の軒先に積まれた見慣れない果実に気付いた。
 帝都生まれの帝都育ち、しかも大貴族の令息ともなれば、よほどの珍品であっても大概の品は己の五感に触れたことがある。が、その棘だらけの食用とは到底見えない淡い緑色の果実(なのだろう。青果店にある以上はおそらく。)は、これまでに一度も目にした事がないものだった。
「テッド」
 軒先に立ち並ぶ呼び込み達の声に負けぬよう名を呼ぶと、うるさげにほんの少しだけ視線が向けられた。
 虹彩にわずかに青みを帯びた茶の瞳は、明らかに名を呼ばれたこと──あるいは声をかけられたことそのものを嫌がっている。
「あれ、何か知っている?」
 だが、構わずにシェイランは軽く顎を動かして、青果店の店頭で、他よりも少々高い位置に籠盛りされた見慣れない果実を示す。
 するとテッドは、シェイランが己の視線の先を追ったことに気付いたのだろう。軽く眉をしかめ、
「ロンガン」
 と短く答えた。
「ロンガン?」
 聞き慣れない響きに鸚鵡返しに問うと、テッドは溜息をつくように再び人込みの中を歩き出しながら、素っ気無い口調で説明を始める。
「竜の眼、って意味だ。南海では珍しいものじゃない。日持ちするものでもないから、こんな北方だと輸送費だけでも目の飛び出るような金額になるだろうけどな」
「へえ。味は?」
「甘酸っぱい。見掛けは悪いが、中身は白っぽい半透明の果肉で、汁気が多くて味も香りも悪くない」
「なるほど」
 端的かつ分かりやすい解説にうなずいて、シェイランは興味深げに既に通り過ぎた店先を肩越しに振り返る。
「よく仕入れたものだね、そんなもの」
「何か伝(つて)があったんだろ」
「そういうことだろうね。まあ、商売の拡大に繋がるのなら、さほど高い広告でもないのかな」
 珍しい果実を店頭に置くということは、遠方産の珍奇な商品でも仕入れる能力があるという証明である。
 ゆえに、実際にあの果実を売る気があるのかどうかは怪しかったし、果実の見かけからしても即座に売れるとは考えにくかったが、こうして気を引かれる通行人が居る以上、客引きとしての価値は満たしているといえるのだろう。
「……さすがに、ここには色んなものが揃ってんな」
 通りをそぞろ歩きながらのテッドの呟きは、豊富に過ぎる物資に感心しているとも呆れているともつかない口調だった。
 これまでの会話から判定すると、後者の可能性が高いかと想像しながら、シェイランはうなずいてみせる。
「うん。大概のものはここに来れば手に入れられるそうだよ。もっとも高級品や珍品は、城に近いリーメス通りの方が充実してるけれど」
「そんな御大層な品物なんざ、俺には関係ねえよ」
「あと、御婦人用の小物や装飾品ならエルトヴィレ通り。デ・タシスという老舗が常に流行の最先端でね、貴婦人方の間では、ここの最新の帽子やレースの襟飾りを手に入れられるかが大問題なんだ」
「……それこそ俺には関係ないだろうが!」
「僕にだってないよ。知識として知ってるだけで」
「────」
 眉をしかめ、黙り込んだテッドの表情など気にすることなく、商売というものは面白いものだな、とシェイランは思う。
 小さな商店であっても広大な領地の経営であっても、結局のところは、物品を右から左に動かす時に利潤が発生しなければ意味がないのである。
 最小の努力で最大の効果を得ること、そして時には、一見無意味にも思えるような手間をかけてでも付加価値を増すこと、そういった商売原理は軍の運用にも通じるところがある。
 また現実的に将来のことを考えても、帝国最大の市場でどのような品物がどのような形態で扱われているのかを把握しておくことは必要であったから、いつものようにシェイランは何気ないまなざしで店頭の品々や、それを商う者たちの顔つきをつぶさに見て取っていった。
「あ、テッド。あれは何か分かる?」
「……知らねえよ」
「そこ、現物を見ないで答えない。ほら、あの右上の商品棚にある黄色い奴。弓使いの視力なら、くっきりはっきり見えるはずだけど?」
「……知るか」
 短く言葉を交わしながらも、通りを歩く二人は、他の通行人と肩をぶつけることは殆どなかった。どちらも身のこなしが機敏である以上に、先読みが早く、他者が近寄るよりも先に脇へと避けている。
 彼はグレッグミンスターは初めてとのことだが、随分と都会には慣れているらしい、と片目で隣りを見やりながら、シェイランは、昨日知り合ったばかりの少年のことを計る。
 テッドの言葉には訛(なま)りがなく、どこの出身であるのかは会話からは推測できない。髪や目、肌の色もこの大陸にはありふれた色味で、容姿にも出身をうかがわせる特長はなかった。
 ただ、こうして共に街に出てみると、新しい土地に足を踏み入れることに相当慣れているように感じられる。
 初めて訪れた者なら呆然とするのが当たり前の大都市の中にあって、歩き方に躊躇いがなく、それでいて目はさりげなく街や人々を観察している。その様は、ひどく旅慣れているようにシェイランの目には映った。
 そして、それ以上にシェイランが驚きを覚えたのは、彼の知識量だった。
 これまでの豊富とは言いがたい会話で、テッドが物心付いた頃から流れ者のような暮らしを続けていることは分かったが、それにしても半端ではない。
 今のロンガンがいい例だが、物資の豊富なグレッグミンスターで生まれ育ったシェイランが見たことも聞いたこともないような品ですら、テッドは商品の名ばかりか産地、製法までも多々熟知しているようなのである。
 初対面の折に自分よりも年かさに感じられたのは、その経験の差かと納得しつつも、同い年でありながら一体どれほどの土地をこれまでに見聞してきたのだろう、とシェイランは改めて感嘆の思いと共に隣りを歩く少年を見やる。
 と、そのテッドの視線が、路肩に寄せられた花売りの荷車に流れた。
「……花を売ってるんだな」
 ぼそりと呟かれた言葉に、今度は彼が何に惹かれたのか分からないまま、シェイランは答えた。
「花売りの大半は子供や女性だよ。街の近くで咲いているものを摘んできて、ああやって小綺麗に束ねて売る。一束3ポッチが相場らしい」
 その荷車の傍らにいるのも、十歳前後の子供二人だった。両手に花を持ち、道行く人々に盛んに声をかけている。見ているうちに、どこかに配達に行くらしい荷物を小脇に抱えた若い男が、小銭と引き換えに一束を受け取り、香りを確かめながら通りを歩き去ってゆく。
 再び歩き出しながら、テッドがやや皮肉めいた声で言った。
「市場の品揃えもとんでもねえが、花に金を出す奴がいるなんてな。相当この国は裕福らしい」
「何故?」
「花なんてもんは、その辺で摘んでくるか、庭で育てるのが当たり前だ。田舎の人間は金を出して花を買うなんて、思いつきもしない。大陸中探したって、花が商品になる町なんざ滅多にないだろうよ」
「……所変われば、価値も変わるというわけか。面白いね」
 他に花を売っている町は、と尋ねかけた言葉を飲み込んで、シェイランは口元に笑みを刻む。
 そんな町の名前は、わずかに思考を働かせれば即座に幾つか浮かんでくる。聞くまでもない問いをして、当初の印象よりは話嫌いでは無さそうではあるものの、饒舌とは言いがたい彼の口を閉ざさせるのは賢明とはいえなかった。
 ここまでの僅かな時間に垣間見えたテッドの持つ知識は、シェイランの培ってきた知識とは全く異質のものである。知らなかったことが無限にあると知ることは、十六歳の少年の心を嫌が応にも高揚させつつある。
 ───もっと話を聞きたい。
 自分の知らない世界を、知識を知りたい。
 その思いは単なる好奇心ではなく、心の底から湧き上がるものだ。
 そして、その願いを実現するには、幾つかのコツが要るのであって。
(こういうタイプには、慎重の上にも慎重に、だな)
 テッドのように、あるいはマクドール邸内の別棟に起居している二十人を越える父の食客たちのように、素性を語らない、掴ませない相手に対しては、言葉を慎重に選ぶ必要がある。
 特に注意を要するのは、今のテッドのように相手が少しだけ、言葉をやり取りする気になった時だ。
 相手もまた、こちらを測っている。そういう時に、ひとたび相手の神経を逆撫でするような失言をしてしまったら、もう二度と会話はできないと思って間違いない。
 歴代の当主の方針により、絶えず多くの食客が滞在している屋敷で生まれ育ったシェイランは、そんな不文律を極自然に学んでおり、その幸運に心の中で密かに感謝しながら、途切れた話題はそのままに無理に少年に話しかけることはしなかった。
 自然な流れで何となく黙ったまま、人や荷車のひしめく通りをそぞろ歩き、時折、賑わいに誘われるまま路地へと足を踏み入れては、また通りに戻る。
 そんなことを何度か繰り返し、その間、テッドも無言でそれに付き合った。
「──なあ」
 そろそろ昼時に差し掛かった通りには、飲物や軽食を売る屋台も数え切れないほどに出ている。
 テッドがシェイランを呼んだのは、喉の渇きを覚えた二人がそんな屋台の一つで、果汁を冷たい水で割った飲み物を求めた時だった。
「あんた、こんな風に出てきて良かったのか? 俺みたいな得体の知れない奴と二人きりで」
 愛想のない、ぶっきらぼうな問いかけにシェイランは驚くべきか、彼が僅かでも自分に関心を向けたことに喜ぶべきか、一瞬表情の選択を迷った。
「屋敷から出てはいけないという命令をされたことは、子供の頃に悪戯の罰として言われた時以外にないよ」
「あの人……グレミオさんだったな。あんたが俺と二人だけで行くって言った時、今にもひっくり返るんじゃないかってくらい、真っ青だったぜ。本当にお供に連れてこなくて良かったのかよ」
「構わない」
 テッドの言葉に、シェイランは今度は本心からさらりと笑み、そして、頭上に広がる、連なった店舗の軒に切り取られた細長い空を仰ぐ。
「グレミオが付いてきたら、見たいものも見られない。あれは僕を純粋培養することが使命だと思っているから、毎回、血相を変えるけどね。機会がある限り、僕は我が家の食客や君みたいな客人が外出する時には、一緒に行くことにしている」
「……俺は一緒に来ていいなんて、一言も言った覚えはねえぞ」
「僕も一緒に行くとは言っていないよ。着替えるのを待っていてと言っただけだ」
「じゃあなんで、今、俺の隣りにいるんだ」
「一人でふらふらしていたと言ったら、それこそグレミオが本当に卒倒するからね。それに僕も、単身で街をうろつくほど自分の立場を軽く考えているわけじゃない」
「……十分軽々しいだろ。俺が今、ナイフを突きつけたらどうするつもりだ」
「さて、どうしようか」
 眇(すが)められた茶色の瞳を見つめて、シェイランは微笑した。
 と、しばし沈黙が流れて。
 テッドが根負けしたように溜息をついた。
「……さっき、あんたの持ってた棍、あれは鉄製だろ。あれを扱えるのか?」
「重さが重さだから、完璧に使いこなすには至ってないけどね。とりあえず取って戦うことはできる」
「呆れたもんだな」
「師匠が呆れた人だったんだ。そもそも、あの天牙棍は師匠の置き土産だよ。僕が造らせたわけじゃない」
「十分呆れた話だ。冗談としか思えねえそれを使いこなそうとするなんざ、似合いの師弟だよ」
「それは褒め言葉だね。お礼を言うべきかな」
「いらねえ」
「つれないなぁ」
 言いながら、シェイランは込み上げてくる笑みを抑えることができなかった。
 ───どうしようもなくテッドとの会話が楽しい。
 同年代の相手とこんな戯言めいたやりとりをしたことは、これまで一度もなかった。
 グレミオやパーン、クレオといった家人は軍人ということもあって堅苦しさが抜けず、主人の嫡子に対して軽口を叩くようなことはまず出来なかったし、使用人たちも似たり寄ったりである。
 例外としては、屋敷に滞在している食客たちだったが、彼らは往々にして父と同年代の者が多かったから、身分がどうあれ若輩であることを自覚しているシェイランとしては、多少の軽口は効いてもあまり生意気なことは言えないし、たとえ言ったとしても笑って受け流されてしまうことが多い。
 だから、こんな気安い諧謔(かいぎゃく)に満ちた楽しさを感じるのは、初めてのことだった。
 むしろ自分にもこんな会話ができたのだ、否、こんな会話をしてみたかったのだという、内なる発見に対する驚きの方が大きいかもしれない。
「テッド」
「何だよ」
 高揚する気分のままに名を呼ぶと、無愛想極まりないながらも彼は返事をする。
 そのこともまた、天井知らずに上昇する気分を煽った。
「僕は君が何者でもいいよ。そんなことはどうでもいいから、またこうやって出かけよう。そして、僕の知らないことを教えてくれると嬉しい」
「……はぁ?」
「はぁ?、じゃなくて。これからよろしく、って言ってるんだよ」
「…………何考えてるんだ、あんたは」
「失礼な。まるで人が考え無しみたいな言い方をしないで欲しいね」
「考え無しだろ、十分。……まったく、あんたも将軍も自分に自信があるのか、それとも馬鹿げたお人よしなのか」
 呆れ帰った口調ながらも、そこに蔑みはない。
 気分が高揚していても冷静さを失わぬよう訓練された五感で、すばやくそれを聞き分けてシェイランは笑んだ。
「どちらでもないよ。君はもう、分かってるだろ?」
「───本っ当にイヤな奴だな、お前」
「あはは」
 初めて言われたな、とシェイランは思う。
 嫌な奴と言われたこともそうだが、父と祖父、そして父親と同格の身分を持つ者以外の相手からお前呼ばわりされたのも、これまで経験がない。だが、不思議に爽快感を覚えた。
 ああ、これが、と初夏の青空を仰いだ時のような感覚に浸りながら、シェイランは一つの単語を思い浮かべる。
 いつもいつも、グレミオとパーンのやりとりの中に見ていたもの、あるいは街中で親しげに語らっている人々の姿に見ていたもの、そして、これまで自分には縁がなかったものが、おそらく今、ここにあるのだろう。
 ───友人。
 現時点では、もしかしなくとも自分が一方的に感じているだけであるだろうし、少なくともこの場で口に出したら、テッドは心底嫌な顔をするに違いない。
 だが、自分自身にとっては何の引っかかりもなくすとんと胸中に落ちてくるその単語を、シェイランは心地よく受け止めた。
「テッド」
「何だよ」
「そろそろ西バーゼル通りに回らないか? あっちは職人街だから、武具も手頃な値段でいいものが揃ってるし」
 にこりと笑みかけると、彼の眉間にシワが寄る。
 面白いなぁと思いながら、シェイランは誘い文句を続けた。
「ナイフや弓矢も、名人級の作品を手にとって見られるよ?」
「……ったく。あんなとこで将軍に知り会っちまったのが運の尽きだな」
「それも父上と僕に対する褒め言葉として受け取っておくよ」
 笑って、再び通りを歩き出す。
 テッドもそれ以上異論を唱えることはなく、午後の帝都を二人は時折言葉を交わしながら心行くまで歩いた。














(注)捏造その2
 ゲームの画面上だと、グレッグミンスター市の北辺にある帝城ですが、欧州の場合、都市の中央に城があるのが普通なので、それに沿って描写させていただきました。これが中国となると、天子は南面するという思想から街の一番北に帝城が来るんですけれど。
 マクドールという姓はフランス系、対してグレッグミンスターという地名はイングランド系、皇帝名のバルバロッサはラテン語、そして主人公の衣装は中華系と、意図的に特定の地域を避けてある幻水世界なので、二次創作もその場その場に応じて適当にでっち上げ、今回の地名も全てドイツ系で統一しました。
 ちなみに前回描写したマクドール邸は、ゲーム画面上の構造からイギリス貴族の現存する近現代に建築・改修されたマナーハウスの幾つかをモデルにしたので、邸内に廊下があるなど実際の中世城郭とは多少の差異があります。
(貴族の城館に廊下が出現するのは近世に入ってから。それも庶民出身の人物によって発案されました。)

 あとマクドール邸の食客については、テオ将軍が次から次に戦場で人を拾ってくることから、そういう話を聞きつけた腕は立つものの一癖ある人々がマクドール邸にやってきてもおかしくないなという発想によりました。そして、おそらくテオ将軍なら、息子がそういった人々と親しく交わることを嬉しく見ていただろうな、と……。妄想です。


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