流れゆく星のもとに −邂逅− あとがき




 というわけで、ヘルムート&シュリの布教小説第一弾でした。
 BBSの方にごちゃごちゃと書いていたので、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、この二人は2005年夏のオフライン新刊・『修羅』の外伝に当たる作品です。
 『修羅』が坊ちゃんことシェイラン様が主人公なのに対し、こちらは、本編ではゲストキャラ扱いのシュリが主人公で、話の舞台も当然、150年ほど昔ということになります。

 しかし、うちの4様は、最初は生真面目でどちらかというと後ろ向きな設定だったんだよ〜と言ったところで、今更、どなたが信じて下さるでしょうか?
 でも本当にそうなのです。昨年夏に幻水4をプレイした時に頭の中に浮かんだ小ネタの数々は、いずれも真面目で無口な4様だったのです。
 なのにそれが、『修羅』にゲスト出演させようと決めた途端、本来の主人公である最凶最悪なソウルイーター付き天魁星様に引きずられたのか、こんな恐ろしく前向きで口達者で逞しい4様に変貌されてしまいました。
 おかげで、割を食ったのがヘルムートさん。生身の人間の身で、こんな問題ありありの罰の紋章つき天魁星様と、世界一周の旅に出ることになってしまいまして、キーボードを打ちながら、「……可哀想に……(涙)」と呟くこと数知れず。でも本人の選んだ道ですし、ねえ。(え?)

 今は楽しそうな二人ですけど、真の紋章主と普通の人間の組み合わせなので、いずれは必ず別れの時が訪れます。
 でも二人とも、それは最初から承知の上で、その時が来るまでは一緒に行こう、と決めたわけですから、そういう感じで見てもらえれば、と思います。可能な限り、『その時』までをちゃんと書きたいなと私も思ってますしね。

 というわけで、邂逅編はこれで終わり。次からは、二人の楽しい(?)漫才道中がストーリーの軸になるかと思います。
 どうせ150年前を書くのなら、『彼』もゲスト出演させてみたいなぁとか、色々と野望は膨らみつつありますので、気長に続きをお待ちいただければ幸いです。
 それでは、ここまで見ていただいてありがとうございました(^_^)

古瀬晶 拝

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